白川町の『子育て支援センター』で働く、安江万美子(やすえまみこ)さん。
『子育て支援センター』は、就園前の親子及び妊婦を対象にさまざまなイベントや講座を行い、毎月延べ300人もの方が利用する白川町での子育てを支える場所となっています。
「保育園の卒園アルバムに「保育士さんになりたい」って書いてた」
と語る万美子さん。当時から変わらない想いで、今も働き続けています。
この日は2歳児とその保護者を対象にした『あそびの教室』にお邪魔してから、お話を伺いました!
みんなが笑顔で帰る『子育て支援センター』
——万美子さん、よろしくお願いします!子どもたちがそれぞれ、とっても活き活きしているように見えました!
今日はみんな楽しんでやってくれましたね(笑)
いつもは泣く子がいたり、部屋に入れない子もいるんですけど「あそびの教室」は1年間で成長を見ていく形なので、子どもたちに無理はさせません。
ぜんぜん泣いてもいいし、嫌だったらやらなくてもいいと思っています。
——きっとその姿勢が、子どもたちの安心感に繋がっているんですね。
去年は、ぜったい体操しない子がいたんです(笑)でもその子も最後の3月にやっと一緒に体操してくれて!
その子のペースで成長してくれるのが嬉しいし、私たちは見守りながらサポートしていきたいですね。
–—–「あそびの教室」では万美子さんのテンションもかなり上がっているように見えました!
楽しくなってテンションが上がっていきますね(笑)
それに自分が楽しくないと、子どもたちも楽しくないんと思うんです。だから自分が楽しむようにしています。
想定外のこともいっぱい起こりますけど、他のスタッフやお母さんたちも助けてくれるので、楽しいですね。
——その気持ちは見ていてすごく伝わってきました!
もう毎日、楽しいですね!来たくないって思ったことがないくらい!
子どもたちの初めて歩く姿や、初めて言葉を喋る姿を見れるんですよ!スゴイですよね。
それにお母さんたちが「また来ます」って笑顔で帰ってくれるのがすごい嬉しいです。
大好きな町で、大好きな仕事を
——そんな今のお仕事ですが、保育に携わるきっかけは万美子さんが保育園児だった時からの夢だとお聞きしました!
卒園アルバムに「保育士さんになりたい」って書いて、実際に短大卒業後は美濃加茂市で幼稚園の先生をしていました。
私は末っ子で弟や妹の存在に憧れていたこともあって、小っちゃい子と一緒にいたかったんですよね(笑)
——-すごい…保育園の時から1度もブレることなく夢を叶えられたんですね!
小っちゃい時はみんな保育士さんに憧れたりするので、たまたまです(笑)
ただ幼稚園の先生は大変でしたね。1人で38人の子どもたちを担当していて、昼はバタバタで!夜はその子たちのお便りを書いたりしていたのでなかなか寝ることもできませんでした。
楽しかったけど、あれはちょっともうできないですね(笑)
——白川町では考えられない人数です…!
ですよね(笑)
9年間ぐらい美濃加茂で働いてから、地元の白川町で働きたくて職場を移りました。
——そうだったんですね。
地元とはいえ新しい職場で不安もあったんですけど、実際に働いてみると「受け入れてもらってる」っていう感覚がすごく大きかったです。
もちろん、美濃加茂の時も受け入れてもらってました。でも白川町はもっと気負わずに、すーっと溶け込めました。
——白川町の人たちのウェルカムな雰囲気もあるのかもしれませんね。
そうかもしれないですね。
やっぱり白川町良いなぁって思います。人も町もめっちゃ好きです。
「私はぜったい白川町で結婚するんだろうな」って思ってたら、結婚してもっと人口が少ないお隣の東白川村に住んでいるんですけど(笑)
——そうだったんですね。それでも白川町の子育て支援に関わってくれるのは、町内の方たちは心強いと思います!
東白川村に行った当初、周りは知らない人ばかりで大変な部分もありました。そういうなかで自分が出産と子育てを経験できたのは、今に活きていると思います。
この子育て支援センターでも、みんなが孤独を感じないように人と人を繋げて、コミュニティの場としての役割も担っていきたいですね。
1人の子育て仲間として『拠点』をつくる
——万美子さんが今後していきたいことはありますか?
白川町には5つの地区があるので、各地区に出向いてイベントや講座をしていきたいですね!
そうやって子育て支援センターを、みんながより気軽に利用できる『子育ての拠点』にしていきたいです。
–—–保護者の方や妊婦さんからすると、とっても心強い場所ですよね!
雑談を通して、普段抱えている悩みを気軽に聞くことができればなって思います。
幼稚園の先生をしていた時と違って、ここでは先生ではなく「万美子さん」って呼んでもらいます。先生だとどうしても立場が上のような印象を与えてしまう気がするんです。
あくまでも私はそのあたりにいるおばちゃんで、子育て仲間の1人です。
——実際に万美子さんが子育てを通して感じたことが、そういった接し方に活かされているんですね!
町内で出会ったらみなさん「万美子さん!」って声をかけてくれるんです。そうやって雑談してたら「そういえば…」って悩みが出てきたりして。みんないろんなものを抱えているんですよね。
子育てを通して、親子のみんなとずっと関わっていけるのは嬉しいです。
少子化が問題と言われますけど、やっぱり今いる人を大事にしないと!これから育っていく、白川町の宝ですからね!
子どもたちと遊ぶ表情豊かな万美子さん。
座ってお話を聞くと、一つ一つ言葉を丁寧に選びながら、子育てについての想いを聞かせてくれました。
きっとその姿勢が、子育てに関わる方の安心感に繋がっているんだと思います。
万美子さん、ありがとうございました!
【安江万美子(やすえまみこ) さん】
出身 :白川地区
学校 :一宮女子短期大学(現 修文大学短期大学部)
職歴 :学校法人則竹学園たから幼稚園、白川町役場
趣味 :スポーツ、野球観戦、食べること
読んでくれている人に一言:お子さんとの遊びに、ママ同士のおしゃべりに、ちょっと一息つきになど、気軽に遊びにきてください。支援センターでお待ちしています。
取材年月:2023年06月